この方法だけで良いという絶対的なテスト技法はなく、開発フェーズや目的などに合わせて、適切な技法を適用していくことが重要です。また、ソフトウェアのバグ発生には、物理法則のような普遍性がないため、テスト技術者には、テスト設計にかかわる知識のみならず、経験や勘も求められます。
そこで、経験の少ない初・中級のテスト技術者向けに、テスト設計および実施のノウハウを披露し、解説したのが本書です。本書は、さまざまな角度からテスト設計を行えるように点・線・面・立体という視点で、実務に即したテスト技法の使い方とコツを解説します。さらに、学んだ技法について演習問題を解くことで、より実践的にプロのテクニックを学べます。日本で開発されたテスト技法やテストツールを紹介している唯一の書籍です。
本書の初版はJSTQBのAdvabced Leveⅼ試験を受験する方々から“三種の神器”と賞され好評を博しています。本書はテスト技法を追加したり演習問題や事例を差し替えた増補改訂版です。
《改訂のポイント》
第１章 点に注意を向ける
ピンポイントテスト／過去の経験を活かす／本章のまとめ／演習問題
第２章 線を意識する
同値分割法と境界値分析の基本／同値分割法と境界値分析の応用／ループ境界
負荷テスト／本章のまとめ／演習問題
第３章 面で逃がさない
ドメイン分析テスト／クラシフィケーションテスト技法／デシジョンテーブル
原因結果グラフ／CFD法／本章のまとめ／演習問題
第４章 立体で捉える
HAYST法／ペアワイズ／本章のまとめ／演習問題
第５章 時間を網羅する
状態遷移テスト／並列処理テスト／本章のまとめ／演習問題
第６章 多次元の品質
人間に対するテストとソフトウェアテスト／ソフトウェアテストとは何か
シナリオテスト／受け入れのテスト／品質保証のテスト／本章のまとめ／演習問題